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【越後妻有 大地の芸術祭 2022】オフィシャルバスツアー「カモシカぴょんぴょんコース」参加レポート

2022年4月29日(金)から開始となった、現代アートのイベントである大地の芸術祭。全部で300以上ある作品をどう鑑賞したら良いのか、また初めての参加で分からない…そんな人も多いと思います。
今回は、大地の芸術祭を効率よく、お得に、ガイド付きで楽しめるオフィシャルバスツアーに参加してきたので、レポートしたいと思います。

※バスツアーの雰囲気などネタバレになるところもありますので、ご了承ください。

注意事項

あくまでも参加したバスツアーの感想を含んだレポートとなります。記事に記載してあることに関して、詳細などは公式へお問い合わせください。

国際芸術祭「越後妻有 大地の芸術祭」について

過疎化・高齢化が進む日本有数の豪雪地である新潟県・越後妻有(十日市町・津南町)。アートによる地域づくり・まちづくりの一環として、注目を集めているのが「越後妻有(えちごつまり)大地の芸術祭」です。
東京23区よりも広いフィールドで、作品は300以上と大規模です。暮らしの中に自然と溶け込む現代アートの数々は、アートによる地域づくり・まちづくりの先進事例として、国内外問わず注目を集めています。芸術祭の構想は1994年に始まったものの、1999年、地域内の反対多数で延期に。翌年の2000年から開始となっています。

「大地の芸術祭」が歩んだ歴史

  • 1994年 芸術祭の構想が開始
  • 1999年 地域内の反対多数で延期
  • 2000年 「大地の芸術祭」スタート
  • 2003年 3つの拠点施設(地域の科学館も兼ねた越後松之山「森の学校」、越後妻有交流館キナーレ(現・MonET)、まつだい「農舞台」)がオープン
  • 2006年 2004年の中越地震を機に空き家になった家を作品(うぶすなの家)として公開
  • 2009年 通年でのプログラム開催が本格化
  • 2012年 豪雨・地震の復興の証としての芸術祭(自然災害に見舞われたMonETの前身であるキナーレもオープン)
  • 2015年 3つの廃校(FC越後妻有の拠点機能を持つ奴奈川キャンパス、上郷クローブ座、磯辺行久記念越後妻有清津倉庫美術館[SoKo])が拠点施設に仲間入り
  • 2018年 過去最大の入込者数を記録(51日間の会期で地域の人口の約6倍の来訪者が訪れる)
  • 2022年 新型コロナウイルスによる延期を経て、初の長期開催へ(4月29日~11月13日の145日間を予定)
  • 2024年 第9回展開催予定

※バスツアー参加時に配布のチラシをもとに作成しました

「オフィシャルバスツアー」とは?バスツアー参加のメリットや申込の流れ

「大地の芸術祭」を鑑賞するには、作品鑑賞パスポートの購入が必須です。
個人で鑑賞する際は、こちらだけを購入し、各自好きなタイミングで巡ることになります。また、個人で巡りたいけど、作品に詳しくないし…という人は、大地の芸術祭のホームページに記載のおすすめモデルコースを参考に巡るのもありです!
東京23区よりも広いので、ある程度鑑賞する作品を決めてからの訪問をおすすめします。

筆者は越後妻有の土地勘もなければ、芸術祭自体の訪問も初めてですし、ある程度解説が欲しい、効率よく回りたいということで、ガイドさん付きのオフィシャルバスツアーに参加することにしました。
バスツアーは前日まで予約可なのも嬉しいポイント!またツアーの種類もいくつかあるので、各自に合ったものを選ぶことをおすすめします。

2022年5月現在、申込受付中のバスツアーについて

  • ヤギのしずかコース(4月下旬~7月下旬)
  • カモシカぴょんぴょんコース(4月下旬~7月下旬)
  • 5/22~オール津南<春~初夏コース>(日曜・5回限定)
  • フクロウばたばたコース(7月下旬~9月上旬)
  • シャケ川のぼりコース(7月下旬~9月上旬)
  • 半日でエリアをめぐる【セレクトバスツアー】※ガイドなし

※各ツアー詳細はこちらから

筆者が選んだのは「カモシカぴょんぴょんコース」です。このコースは、越後湯沢駅発着で、日帰りで新作&人気作品を中心に巡るもの。大地の芸術祭が初めて、気軽に一人旅したい、そんな人におすすめです!!

ツアーの申し込み方法とコロナ対策

公式サイトの各ツアーのページにアクセスし、「Web予約する」をクリック、日付を指定し、予約申し込みに進んでください。必要事項を記入し、決済して完了です!
とっても簡単ですね!

申込時に注意してほしいのが、作品鑑賞用パスポートも合わせて購入すること。もちろんすでに手元にあれば購入しなくて良いのですが、ない場合はバスツアー代と合わせて購入してください。
パスポートと合わせて、金額は16,500円でした!

申込完了後に確認のメールと、現在皆さんご存じの通り、コロナ禍真っ只中ですので、事前健康チェックのアンケートフォームが合わせてメールで送られてくるので、当日の朝、入力しましょう!

これで参加準備はバッチリです♪

10:00頃「越後湯沢駅」スタート

バスツアーは基本的に越後湯沢発着です。新幹線が通る駅なので、近隣からのアクセスも大変便利。越後湯沢駅東口を出るとバスツアーの係りの方がいらっしゃるので、まずは受付を済ませます。ここで、検温とリストバンド、シールなどが渡されます。作品を鑑賞する上で必要なので、見える位置(手首やカバンなど)にバンドをはめたり、シールを貼りましょう。

受付を済ませたら、バスへ。座席も既に決まっているので、座席表をバス入口で確認して席に座りましょう。一人で参加している人もかなりいたので、一人旅にも最適です!

参加者全員が乗車したら出発です!ガイドさんは芸術祭のオフィシャルサポーターの方で、とってもこの辺りのことや芸術祭に詳しいので、移動中も飽きることがありません。

10:30頃 マ・ヤンソン/MADアーキテクツ「Tunnel of Light」

一番最初に訪れるのが、越後妻有を代表する名所の一つ・清津峡渓谷トンネル

入口から750m先に一番人気の写真スポットがあります。(Photo by Ayaka Yabe)

2018年の芸術祭のときに、アート作品「Tunnel of Light」として、全長750mのトンネルを潜水艦に見立て、トンネル全体とエントランス施設をアート空間へとリニューアルしました。
終点の渓谷の景観が水面に反射する、幻想的な眺めは、写真スポットとしても人気があります。

一番人気の写真スポット!端を歩くとそこまで靴が濡れずにすみます。(Photo by Ayaka Yabe)
トンネル内のアート作品にも注目!(Photo by Ayaka Yabe)
アートスポットが多数点在!(Photo by Ayaka Yabe)

バス停を降りて、ガイドさんの解説付きで750m先の終点まで一緒に行きます。その後は、自由時間。トンネル内を散策しても、トンネルを出て自然を満喫してもよし、カフェでのんびりもオッケーです!

清津峡トンネルの周辺について

清津峡トンネルの周辺には、日本秘湯を守る会の会員宿である、清津館(きよつかん)もあります。

清津館入口の様子(Photo by Ayaka Yabe)

清津館からは、清津峡の絶壁を見物することができます。そもそも、清津峡は、その昔、黒部峡谷、大杉と共に日本三大峡谷として教科書にも登場した名勝の地。その入口にあるのが、清津峡温泉だそうです。交通の便が良いとはお世辞でもいえませんが、だからこそ知る人ぞ知る温泉なのかもしれません。

目の前には大自然が広がる(Photo by Ayaka Yabe)

11:50頃 内海昭子「たくさんの失われた窓のために」

次の作品は、桔梗原うるおい公園にある「たくさんの失われた窓のために」
だだっ広い公園ですが、目の前に広がる妻有の風景は、私たちに感動を与えてくれます。
里山の風の中たなびくカーテンは、なんとも心が気持ちが洗われる、そんな風景です。

窓から妻有の風景が見える(Photo by Ayaka Yabe)

この作品ができるまで、本当に何もなかったようですが、作品の設置にとともに、公園も整備されたようです!!

12:40頃 イリヤ&エミリア・カバコフ「手をたずさえる塔」

次に訪れるのが、大地の芸術祭を代表するアーティスト・カバコフの集大成ともいえる作品が「手をたずさえる塔」です。

塔の外観。内部へも入ることができる(Photo by Ayaka Yabe)

民族・宗教・文化を超えたつながり、平和・尊敬・対話・共生を象徴しており、世界に対する願いが込められています。塔の上のモニュメントは、日没後に点灯し、その色も地域の状況に反映して変化するのだとか。

塔内部の様子(Photo by Ayaka Yabe)

外観だけなく、塔の内部も合わせて見学できます。以下は「手をたずさえる船」と呼ばれる作品。カバコフがデザインした船の上で、世界中の子どもたちの絵を組み合わせて帆をつくるプロジェクトのことで、世界中で実施されています。この展示物は模型です。

塔内部にある作品「手をたずさえる船」(Photo by Ayaka Yabe)

そのほか、カバコフの作品周辺にも人気作品が点在しています。のんびりと散策するのがおすすめ!

インスタでよく見かける、えんぴつがたくさんある作品。正式名はリバースシティ(Photo by Ayaka Yabe)
里山の風景が目の前に広がる(Photo by Ayaka Yabe)

13:15頃 昼食 越後まつだい「里山食堂」~まつだい「農舞台」

カバコフの作品を見た後は、「都市と農村の交換」というテーマのもと、地域資源を発掘し発信する拠点がまつだい「農舞台」を訪問。周辺の里山にも世界的なアーティストの作品が多数点在しており、現代アートと昔ながらの里山の風景を合わせて堪能することができる場所です。

里山の景色を見ながらランチを楽しめるのが、越後まつだい里山食堂です。水色の店内は、一面ガラス張りの窓と鏡のテーブルが用意され、まつだいの風景とともにまつだいの新鮮な食事を堪能できます。

平日は日替わりランチ、土日祝日はビュッフェスタイルです。

地元の美味しい野菜などをビュッフェスタイルでいただくことができる(Photo by Ayaka Yabe)

ツアー代とは別に料金がかかりますが、ケーキセットも売っています。注文してから少し時間がかかるので、ビュッフェに並ぶ前にケーキセットを注文するのがおすすめです♪

美味しいケーキとコーヒー(Photo by Ayaka Yabe)

ランチの後は、少し時間があるので、周辺を散策してみてください。この辺りもアート作品が点在しています。

作品名「ゲロンパ大集合」(Photo by Ayaka Yabe)
作品名「廻転する不在」(Photo by Ayaka Yabe)

15:00頃 クリスチャン・ボルタンスキー+ジャン・カルマン「最後の教室」

ランチ後に訪れるのが、廃校となった旧東川小学校全体をアート化した作品が「最後の教室」です。校舎全体がアート作品という、壮大なもの。
小学校の教室そのままに様々な仕掛けが施されていますので、ご自身の目で確かめていただきたい作品です。

旧東川小学校外観の一部、まだ5月現在まだ雪が残る(Photo by Ayaka Yabe)

15:55頃 アン・ハミルトン「Air for Everyone」

次に訪問するのが、かつて板金屋が暮らしていた空き家を一つの作品として公開した「Air for Everyone」

空き家を一つの作品に!外観の様子(Photo by Ayaka Yabe)

風に揺られ、幻想的な雰囲気を醸し出しています。

16:30頃 早崎真奈美「Invisible Grove〜不可視の杜〜」

今回のツアー、最後の作品が苗場酒造の2階にあります。

苗場酒造入口(Photo by Ayaka Yabe)

作品名は「Invisible Grove〜不可視の杜〜」です。

角度によって見え方が異なる(Photo by Ayaka Yabe)

角度によって見え方が変わったり、立体的に見えたりと非常に面白い作品です。

作品を見た後は、お酒をお土産として購入するのもおすすめ!またお店入口には看板猫ちゃんもいます♪

人懐っこい猫ちゃん(Photo by Ayaka Yabe)

18:00頃 越後湯沢駅到着

これにてツアーは終了、再びバスに揺られて越後湯沢駅へ戻ります。
午前10時スタートの、午後6時解散なので、日帰りにも最適なツアーです♪
また初めての大地の芸術祭には、ツアーの利用がおすすめ。ポイントをしぼって見学できるので、自分で見学するよりも効率的ですし、一人旅にも最適といえるでしょう。
また、購入した鑑賞用パスポートは、最後にハンコを押した状態で渡してくださるので、とっても便利です!

ぜひ皆さんも大地の芸術祭へ足を運んでみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人
Ayaka Yabe

東京生まれ、東京育ち。
大学を卒業後、介護職を3年、アーカイブ・大学史編纂の調査員を3年経験。
生き方や働き方を模索する中で、地方という選択肢が生まれる。
直感的に”チャレンジしないと絶対に後悔する”との思いから、2021年4月、縁もゆかりもなかった茨城県へ地域おこし協力隊として移住。
並行して、2017年1月より旅と観光のメディアを中心に、フリーライターとしても活動中。
人生のキーワードは「ことば」。
今後の目標はライター業を中心に独立すること!
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