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アーキビストを目指すなら「アーカイブズ・カレッジ」を受講しよう

キャリア

私のこれまでのキャリアのうちの一つが「アーキビスト」と呼ばれるものです。
私はそもそも「アーキビスト」と名乗れるほどの実力があったわけではありませんが、
「アーキビスト」を目指していたのは事実です。

歴史学や博物館、文書館といった世界のお仕事の一つではありますが、まだまだ世界に比べると日本国内での認知度はかなり低め。

本記事では、そもそも「アーキビスト」って?学芸員や司書との違いは?という導入部分から、「アーキビスト」を目指すなら知っておいてほしい研修「アーカイブズ・カレッジ」について紹介します。

「アーキビスト」とは?学芸員や司書との違い

質問者さん
質問者さん

歴史に関わる仕事がしたいと思っているのですが、

学芸員さんとはまた違うのでしょうか?

歴史に関わるお仕事は、意外と多岐に渡っていますが、その中でも認知度が低いのが「アーキビスト」だと思います。
「アーキビスト」は簡単に言えば、公文書館専門職員のことです。国や地方公共団体の公務員などが、職務上作成する文書を公文書(アーカイブ)と言います。その中で価値のある文書は、破棄されず公文書館(文書館)で管理保存されるのです。
その貴重な文書を扱う専門職員が「アーキビスト」です。

つまり簡単にまとめると…

  • 博物館で働く専門職員⇨学芸員(キュレーター)
  • 図書館で働く専門職員⇨司書(ライブラリアン)
  • 公文書館(文書館)で働く専門職員⇨アーキビスト

となります。

主な仕事は、歴史資料の収集、整理、管理、保管などで扱う媒体は紙媒体もあればデジタルデータもあり、その範囲は広いです。
日本でも「認証アーキビスト」という制度がやっと誕生したものの、まだまだ学芸員や司書に比べるとその認知度は低く、学芸員の資格を持つ人が携わっていたりと、歴史という大枠で見られることもあるのが現状です。

質問者さん
質問者さん

歴史という枠でも色々あるのですね!
違いがよく分かりました!

「アーカイブズ・カレッジ」で基礎知識を学ぼう

質問者さん
質問者さん

認知度が低いということもあって、

勉強する場がないような気がするんですが……

何か講座のようなものはあるんでしょうか。

「アーキビスト」を目指すなら、大学共同利用機関法人人間文化研究機構・国文学研究資料館が主催する「アーカイブズ・カレッジ」がおすすめです。

ただし、受講には条件があるので注意です。

  • 大学院在学中または大学卒業以上の学歴を有する者で、アーカイブズ学に強い関心を持つ者
  • 文書館などの歴史資料保存利用機関などで業務に従事している者

つまりはアーカイブズに関わる、関わっている人ということになりますね!大学院によっては、連携などで単位として認定されることもあるようなので、要チェックです。

「国文学研究資料館」について

◆住所
東京都立川市緑町10-3
◆交通機関
① JR立川駅下車、多摩モノレール立川北駅に乗り換え、高松駅下車(徒歩10分)
② JR立川駅下車(徒歩約25分)
③ JR立川駅北口2番乗り場/「立川学術プラザ」バス停下車(徒歩1分)
または「裁判所前」バス停下車(徒歩5分)
④ JR立川駅北口1番乗り場/「立川市役所」バス停下車(徒歩3分)
⑤ 【中央自動車道】国立府中ICから車で約15分 ※無料駐車場あり
◆公式サイト
https://www.nijl.ac.jp/

質問者さん
質問者さん

勉強できる講座があるのですね!

嬉しい!!

長期コースと短期コースあり

「アーカイブズ・カレッジ」は、長期コース短期コースの2つあります。
働きながら学びたいという人もいますので、ご自身に合った方のコースを選びましょう。

長期コースは、

前期10日間(7月下旬~8月上旬)、後期20日間(8月中旬~9月上旬)で組まれており、全て平日です。
期間が長いのと、平日なので、主に大学院生が多い印象です。
会場は、国文研になります。

短期コースは、

6日間(11月上旬)です。短期コースは地方で開催され、毎年会場が変わります。
こちらは現場で実際に働かれている方も多い印象です。

筆者は、働きながらの受講でしたが、スケジュールなども大丈夫でしたので、大学院生に交じって、長期コースで学ぶことができました。

申込方法

受講条件が問題なしの場合は、申込期間に合わせて、申込みをしましょう。
国文研のサイト上に例年、参加申込書(Excel)があります。
こちらをダウンロードし、入力していきます。受講料は無料ですが、受講理由など、かなり詳しく記入する欄がありますので、しっかりと見て、入力していきましょう。
参加申込書を提出したら、受講できるというわけではありません。選考通知結果が届きますので、それまで待つことになります。無事、審査が通ったら受講という流れになります。

講座修了に向けての課題はアーカイブズに関する論文

長期コースも短期コースも受講して終了ではなく、修了するための課題が出されます。
それが論文です。
アーカイブズに関するものなら何でもよく、自分自身でテーマ設定をし、締め切り日までに郵送します。大学院生は自分の研究の延長、実際に働いてる人は自身の現場での課題を論文に落とし込む人も多いようです。

筆者も当時働いていた職場での課題を論文として提出しました。論文はアウトプットできる場でもあるので、非常に勉強になった講座でした。

各年度の修了論文題目もサイト上に掲載されていますので、ご興味がある方は是非確認してみてください。

まとめ

いかがでしたか。
筆者は、狭き門とよばれる歴史の世界で、運良く3年ほど働きましたが、その時に出会ったのが、この講座でした。
今でこそ、異なる仕事をしていますが、いくつになっても何かを学ぶ、知識を得るという機会があるのは非常にありがたいこと。
当時は久々に論文を執筆したので、締め切り間近までだいぶ苦労した記憶があります。ですが、アウトプットしたことで、課題も見え、良い機会でした。
アーカイブ、アーキビストに興味のある方は、受講を検討してみてください。

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