高齢になればなるほど、どこかへ出かけることが億劫になる。特に、介助が必要になれば「旅行なんて……」と思う方も多いと思います。そんな不安を解消してくれる方々が介護旅行のプロ「旅行介助士」。
まだまだできたばかりの資格ですが、いずれが国家資格を目指しているとのこと。以前からとても気になっていて、タイミングがあえば受講したいと思っていたところ、念願叶って受講し、無事修了!
本記事にてご紹介しようと思います。
\こんな方におすすめ/
・介護(福祉)業界経験者
・介護(高齢者)×旅行に関心のある方
・すでに旅行業界で活躍されている方 など
「旅行介助士」資格が誕生した背景
「旅行介助士」資格取得のための講座を運営するのは、一般社団法人日本介護旅行サポーターズ協会(通称:リョコサポ)。
要介助者や障がい者が旅行をするためには、観光地のバリアフリー化ももちろん必要ですが、何よりもサポートする人材が必要ですね。これまでは旅行のプロである「添乗員」がサポートするといったことが多かったようですが、本来であれば介護のプロがサポートするべき!
こういった背景や高齢者になると健康上の理由から旅行をすることがかなり減っている現状も重なって、「介護旅行」がなかなか進展しなかったようです。
つまりは、介護のプロが旅行の知識を学ぶことで、介護旅行を増やしていこうと誕生したのが「旅行介助士」です。
リョコサポの設立背景にも、「旅行をサポートする介護人材の養成、介護旅行情報の発信、そして旅行者とサポーターとのマッチングを行うこと」を記載されています。
高齢化社会の日本では、まさに必要とされている資格と言えますね!
- 資格誕生背景について、詳しくはこちら!
「旅行介助士」講座受講にあたって
「旅行介助士」は前述で紹介したように、介護旅行のサポートをする人材を育成する講座です。
2022年12月現在では、リョコサポが指定する研修機関に足を運び、3日間で取得できる資格となっています。
受講料は55,000円(税込)となります。
ちょっと高いのでは?と思う方もいるかもしれませんが、この資格は、介護旅行のプロになるということで、なんと日本で唯一「国内旅程管理主任者」(添乗員に必要な資格)が付帯される資格なんです。
資格取得者は、介護旅行だけでなく、旅行代理店が主催するパッケージ旅行などで、添乗員として同行することもできます!つまりは、介護(福祉)分野でも、旅行(観光)分野でもお仕事することができるのです。
なんともお得な資格です。3日間で2つも資格が取得できるのですから。
受講するにあたって注意しておきたいのが、受験資格が設定されていること。
・介護職員初任者研修、介護福祉士実務者研修受講者
・介護福祉士、看護師、PT、OT、ST、柔道整復師、あんまマッサージ指圧師などの資格者
・介護保険適用の事業所、または障害者総合支援法適用の施設で、介護士、ヘルパーとして勤務した経験のある者
・その他、要介護者、高齢者の介助業務に従事した経験のある者 など
ある程度、福祉施設での経験や研修修了者ではないと受けられないことになっていますので、介助経験がある方がさらに活躍する場を広げたいときに、受講を検討すると良いかと思います!
そのほかの注意点としては「毎年この時期のこの週にはこの会場で講座が開講される」と決まっているわけではないので、ときどき講座のホームページをのぞいてみるのがいいかと思います。
会場は、山形、埼玉、東京、千葉、兵庫、岡山の6会場で開催しています。基本的にどの会場で受講しても大丈夫なので、日程調整の上、ぜひ参加してみてください。
受講してみての感想
3日のうち、2日間は旅行(添乗員)分野、最後の1日が介護分野になります。
受講中、数回試験があり、それを突破しないと研修修了証がいただけません。ただ、講師の話を聞いていればしっかり点数のとれる試験です。朝から夜まで勉強なので、大変ですが試験範囲を聞き逃さないようしっかり受講しましょう。
これは私の主観ですが、旅行分野は、私自身、今年の「国内旅行業務取扱管理者」試験を受けていたこともあり(結果は実務がボロボロだったので惨敗、来年再挑戦予定)、
約款など勉強していたこともあって、覚えていたことばかりだったので、初見の方よりは楽な方だったと思います。
もちろん初めて勉強する方も講師がしっかりとポイントを教えてくださるので、心配することはありません。興味のある方はぜひチャレンジを。
試験に合格し、3日間しっかりと受講した後は、旅行介助士としても、添乗員(国内)としても修了者として、それぞれの機関に登録し、依頼があればお仕事することができます。
希望者は修了証だけでなく、どちらも持ち運べるサイズのカード発行(別途料金が必要)もできますので、そちらも合わせてご利用ください。
まとめ
いかがでしたか。介護のプロが旅行の知識を得ることで、要介助者の旅行のサポートができる「旅行介助士」。興味をもった方はぜひ公式サイトをご覧の上、申し込みしてみてください!
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